富山駅に降り立ち、南口の駅前ロータリーに出てみたら「立山そば」という立ち食いそば屋さんがあります。
初めて富山を訪れる方は、こんな風に思われるかもしれません。
富山のうどん、そばってどんな感じなのかしら?
関東風?関西風?
この疑問を解決するのには、このお店で実際に食べてみることが一番手っ取り早いです。
でも、遠方にお住まいで富山に行きたくてもなかなか行けない方のために実際に立山そばで食べた僕が皆様の疑問にお応えしたいと思います。
「立山そば」実食レポート!
僕は富山を訪れたおり、かねてより食べたかった富山駅南口にある立ち食いそば店「立山ぞば」にて白エビのかき揚げうどんを食べました。
このお店は富山駅の南口を出て駅前ロータリーに面した場所にある最高のロケーションにありますので見つけやすいし、とても利用しやすいです。
以前は富山駅の駅のホームにあったそうです。
このお店は立ち食いそば・うどんのお店というだけあってお値段もリーズナブルなので、注文してもあまり待たずに注文したものが出てくるし、とても利用しやすいです。
注文方法
お店の入り口に自動券売機が置かれており、注文したいメニューの食券を選んで購入し、カウンターの中にいる調理のおばさんに渡します。
食券を渡したら、代わりに番号札を渡されます。しばらく待ち、調理が完了し呼ばれたら番号札と注文したメニューを引き換えます。
メニューはうどんだけではなくそば、カレーそばもあります。トッピングは白エビのかき揚げの他に、山菜、野菜天ぷら、とろろ昆布(富山らしい!)などメニュー豊富です。
立山そばは「ますのすし」で有名な株式会社源が運営しているだけあって、メニューに「鱒寿司」があるのも嬉しいですね。
立山そばのメニュー
メニュー | 価格(円) |
---|---|
かけそば | 360 |
白エビそば | 600 |
カレーそば | 460 |
とろろ昆布うどん | 460 |
白エビ天そば | 620 |
白エビうどん | 620 |
きつねそば | 440 |
天玉うどん | 540 |
カレーうどん | 550 |
特選ますのすし | 220(一切れ) |
お待ちかねのうどんとご対面
注文して出てきたのが、うどんのつゆが透明の昆布だしのつゆの白エビ天ぷらうどん。みるからに美味しそう。
透明で昆布だしのうどんつゆは明らかに関西風。僕の住んでいる関東風の真っ黒いうどんつゆとは大違いです。
富山駅前の立山そばで白えびうどん。
関東の黒い出汁もいいけど、さっぱり昆布出汁のうどん。
美味しかった〜😀
僕はもともと千葉県の出身で、うどん、そばといえば見た目の濃いうどんやそばつゆしかお目にかかった事がありません。黒い汁のうどんやそばが普通だと思っていました。
関西風の薄い昆布だしのうどんは大阪や京都に行かなければ食することが出来ないと思っていました。
冨山は地理的に見て東日本に属すると思っていた僕は、立山そばで関西風のうどんが出てきたのでこれはかなりの衝撃でした。
改めて僕はこう思いました。
富山の食文化は西日本なんだな~
「立山そば」のうどん・そばの特徴
関東の黒いうどん・そばのつゆと違って透明感のあるつゆ。味わいはさっぱりとして、ほんのりと昆布の旨味を感じられます。
「立山」という刻印があるかまぼこをのせてあるのが富山らしいです。
うどんの麺はもちもちで柔らかく、関西風のうどんつゆとよく絡んで美味しかったです。
上の画像は「かき揚げそば」ですが、そぼのつゆがうどんと同様に透明の昆布だしのつゆです。立山そばのうどんのつゆが関西風だとはある程度予測できましたが、そばのつゆまで関西風だとは・・・
関西風のつゆのそばを食べるのは初めての経験でした。
立山そば 富山駅構内店の地図
立山そば 富山駅前店 | |
---|---|
住所 | 富山市明輪町1-227 |
郵便番号 | 〒930-0001 |
営業時間 | 7:00-21:00 |
定休日 | なし |
TEL | 076-431-2104 |
西日本と東日本の境界線はどこ?
冨山は東西文化の境目になっているらしく、富山県の真ん中に呉羽山という標高80メートルほどの低い山と丘陵地帯があり、そこが東西文化の分水嶺になっています。
面白い事に、富山県内では、関西風のうどん・そば、関東風のうどん・そばが混在しており、それも富山の食文化を考えるうえでも非常に面白いところだと思います。
関東のうどんと富山のうどんの違い
上の画像は今回食べた富山のうどんと関東風のうどんの違いを比べたものです。つゆの色が随分と違いますね。今回訪れた立山そばのうどん・そばのつゆは明らかに関西風でした。
関東と関西のうどん・そばのつゆの色の違いは何から生まれるのでしょうか?調べてみました。
関東には関東の麺文化、関西には関西の麺文化があり、それぞれ独自の発展をしました。主に関東ではそばが好まれ、関西ではうどんが好まれています。
関東でそばが発展したのは、関東の地理的要因です。
関東地方では四季がはっきりしており、冬場は乾燥して寒いです。そぼの栽培には関東地方の冬の寒冷な気候が適しています。
そばには濃口醬油をベースに鰹節でだしを取る濃くてしっかりしたそばつゆが合います。
一方の関西地方は関東地方に比べ温暖でなので、うどんの原料となる小麦の栽培に適しています。うどんには薄口しょうゆをベースに昆布だしのさっぱりしたうどんつゆがよく合います。
江戸時代に北前船で北海道と交易し、北海道の昆布が京都や大阪にもたらされ、昆布文化が関西に根付いた歴史も関西地方に昆布だしのうどんが定着した要因の一つです。
地理的にも関西に近い北陸にも関西のうどんの文化が波及しているので、冨山のうどん・そばが関西風なのも納得できます。
- 関東 濃口醤油
- 関西 薄口醤油
そば・うどんつゆの基本となる「かえし」の東西の違い
- 関東 鰹節がメイン
- 関西 昆布がメイン
「だし」の東西の違い
- 関東 しっかり・がっつりとした味わい
- 関西 さっぱりとした味わい
「味」の東西の違い
立川そば まとめ
今回の記事は富山駅前の立ち食いそば「立山そば」の実食レポートでしたが、駅前にあって本当に便利でおいしいお店です。冨山に旅行やビジネスで来たら、まずはこのお店で富山のうどん・そばを食べてみる事をお勧めします。
富山には「氷見うどん」をはじめ、おいしいうどん・そばのお店がまだまだたくさんあります。一つ一つずつ取材して皆様に情報をお届けしていきたいと思います。
富山の食文化を代表する鱒ずしに関する記事はこちらです。
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